痴漢事件で不起訴になるために

痴漢で逮捕されてしまったとき、適切に対応しないと裁判で有罪となり前科がつく可能性が高くなります。身柄を早期に釈放してもらったり、不起訴処分となって日常生活に戻るためにも、早急に弁護士までご相談下さい。

今回は痴漢で逮捕されたときの対処方法を群馬の弁護士が解説します。

痴漢とは

痴漢とは、人に「羞恥心(しゅうちしん)」を抱かせるような方法で服の上からあるいは直接身体を触ったり、卑猥な言葉を投げかけたり、自分の身体や股間などの性的な部分を押し付けたりする行為です。

迷惑防止条例違反

痴漢は他人に迷惑をかける行為なので各都道府県のいわゆる「迷惑防止条例」によって罰せられます。

群馬県にも「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」があり、その2条の3第1号において痴漢行為が禁止されています。

 

第2条の3 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、人に対し、みだりに、著しく羞恥させ、又は不安を覚えさせるような次に掲げる行為をしてはならない。

1 人の身体に、衣服その他の身に付ける物(以下「衣服等」という。)の上から、又は直接、触れること。

出典元:群馬県法規集 https://www.pref.gunma.jp/07/a3510001.html

迷惑防止条例違反の刑罰

群馬県の迷惑防止条例違反の刑罰は、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金刑です。

強制わいせつ罪

悪質な痴漢の場合には迷惑防止条例違反よりも刑罰が重い、刑法上の「強制わいせつ罪」が成立する可能性もあります。

強制わいせつになるケース

強制わいせつ罪が成立するのは次のような行為です。

  • 相手に無理矢理キスした
  • 夜道で抱きついて押し倒した
  • 裸にした
  • 服の下に手を入れてしつように性器を触り続けた

上記のような行為があると強制わいせつ罪が成立し、重い刑罰を科される可能性があります。

強制わいせつ罪の刑罰

強制わいせつ罪の刑罰は6か月以上10年以下の懲役刑です(刑法176条)。

痴漢事件における弁護活動

痴漢で不起訴になるためには

実際に痴漢行為を行った場合、なるべく早期の身柄解放と不起訴処分を目指す必要があります。

被害者との示談が効果的

痴漢でも、初犯で迷惑防止条例違反となるケースであれば、被害者と示談することで不起訴処分を獲得できる可能性が高まります。

直接交渉をするのは困難な場合が多い

ただし、被害者の方は「加害者と話もしたくない」という感情を抱いているケースが大多数ですので、直接示談交渉を進めるのは困難です。

そこで、弁護士が代理人として間に入り、まずは謝罪を受け入れてもらい、少しずつ示談の話を進めていくという流れになります。

再犯の可能性がないことを主張する

さらに、再犯の可能性がないことを説得的に主張できれば不起訴処分となる可能性があります。

万一起訴されても執行猶予つきの判決を目指せます。

否認の場合

実際は痴漢行為をしていない場合、弁護側が無実を裏付ける証拠を集めて検察官や裁判所に提出します。

証拠不十分となるケース

  • 人間違いだった
  • 被害者側の勘違い、でっちあげだった

被疑者が嘘の自白をせず、上記を合理的に説明できれば証拠不十分で不起訴処分となる可能性もあります。

痴漢の疑いをかけられたら弁護士に相談を

痴漢で逮捕されたとき、なるべく早期に身柄が釈放され、不起訴処分となれば前科がつくこともなく日常生活に戻ることができます。そのためには刑事弁護人の役割が大変重要です。

痴漢の疑いをかけられた、家族や友人が痴漢で逮捕されてしまった場合などは、すぐに弁護士にご相談下さい。

刑事事件は一刻を争います。まずはお電話を TEL:0120-783-981 電話受付時間 平日9:00~20:00 刑事事件は一刻を争います。まずはお電話を TEL:0120-783-981 電話受付時間 平日9:00~20:00